10年。

ひとりごと
お恥ずかしながら唯一ある「開店前日の疲れ切った二人」の写真。こんな表情で年賀状に採用とは(涙)

おかげさまで、去る9月6日に当店は10回目の誕生日を迎えられました。
これもひとえに、お客様のご愛顧のおかげと一同感謝しております。
今後とも変わらぬご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。

お恥ずかしながら唯一ある「開店前日の疲れ切った二人」の写真。こんな表情で年賀状に採用とは(涙)

お恥ずかしながら唯一ある「開店前日の疲れ切った二人」の写真。こんな表情で年賀状に採用とは(涙)

さて、10年前のこの日。
それ以前にお披露目の宴をしたり、ご近所の法事などを2階宴会場で数回やってはいたものの、緊張感の漂う店内。
さかな家店主を筆頭に、当時のスタッフ全員で玄関にある神棚に手を合わせたのを覚えています。
わくわくする気持ちと、それ以上の緊張感。
毎日毎日お客様がいらっしゃって、ハプニングが続いて…
楽しかった思い出がたくさんあるのに、こうして細かく思い出そうとすると「焦った」「冷や汗をかいた」というような思い出が出てきます(笑)
オープンして2週間たたないうちに、最初の「ご来店のお客様数 0」を経験。
本当に続けて行けるのか、ちょっと不安になったこともありました。

10年。

あっという間のような気もするし、随分長かったような気もしますが、どうにかここまでやってこられました。
たくさんの出会いがありました。
当時中学生だった子が今はもう社会人。お酒をお出しするときにわずかに残る違和感(笑)

そして、寂しい・悲しい別れも。
「10年かぁ…そんなに経つ?あっという間だねえ」とおっしゃるお客様。
いつも一緒だった方は、既にいらっしゃいません。
しばし思い出話をしながら、しみじみしてしまいました。

世の中の流れでお客様の流れも大きく変わるんだなあということをずいぶん感じた10年でもありました。
リーマンショックなどの経済での大きなうねりは、当店に直接影響があったわけではないのですが、お客様を一変させてしまうほどでした。

そして、震災。
これまでのどんな経験も役に立ちそうにないような大きな衝撃を受けました。
幸いにして被害も影響もさほどではなかった矢祭町ではありましたが、自分たちは何ができるかと頭を悩ませた日々。
そんな時も、お客様に支えていただきながら、何とか乗り越えつつあります。
「どうにかなるさ」ではないですが、でも「どうにかなるさ」とお店を開け続けて、今に至っています。

DSC03879料理の一つ一つにも思い出が増えました。
たとえば、だし巻き玉子。
ある時から卵に加える出汁の味付けを大きく変えて、甘さ控えめのさっぱりしたものになるようにしました。
でも、10年前と同じく、当店でだし巻き玉子が焼けるのはさかな家店主だけ。
大きな玉子焼き用の銅鍋はとても重く、腕力に自信がある私(苦笑)でも、片手で持ち続けなおかつ焼けた玉子をかえすことはできません。
10年たっても、というわけでだし巻き玉子はお客様を一番お待たせする料理であることは変わりません。
(懐かしいブログを見つけました。幼い娘や店主の弟分とのだし巻き玉子の思い出。
 「静かな夜に」
 「弟、再び」 

さて。10年です。
これから先、どんな10年が待っているでしょう。
10年後、またこうして振り返った時、ついている足跡に満足いく毎日が過ごしたらいいなと思っています。

10年間、お世話になりました。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

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