湯気と香るお出汁が嬉しい季節。

今日お店に出てきたら、さかな家店主がカウンター席に面した調理場(板場)にこんなものを設置していました。
写真の中央左に写っている銀色のものです。
これを設置したのは何年ぶりのことでしょうか。
結構な大きさだったので、設置するところに置いてあったものを全部片付けました。
あ、全く関係ない話ではありますが、ちなみに写真右に見えるのはお正月が過ぎてから飾った手ぬぐい「鯨」です(笑)

倉庫に片付けたまま数年が立ったこの機械?装置?設備?を、さかな家店主が全部きれいに洗ってここにおきました。
「さて、今年はどうするかな?」なんて言いながら、黙々と仕込みをしています。
私も、「そっかー ついにこれを出してきたのかぁ。今回はどうするのかな」なんて言いながら、仕込みの手伝いをしました。

何かと言うと。

おでんです。
おでん鍋、と言えばいいのか、おでん用コンロ、と言えばいいのか正確なところは不明ですが、とにかく最近はコンビニでも当たり前のように見かけるあれ。
業務用の大きなものですから、仕込む量も多ければ入れるお出汁も結構な量。
そして・・・考えたくはないですが、万が一ご注文が少なかった場合のまかない登場率も相当高確率。
正直な話、一番最初にこの鍋(こんろ?)を出したときはこの鍋の大きさが大きいか小さいかもよくわからず・・・
鍋に合わせて大量に、しかも一度に仕込んでしまいそれはそれは大変でした(苦笑)
来る日も来る日もまかないがおでん(笑)
(余談ですが、その後「家庭用おでん鍋」なんていうのをバザーで見つけその小ささにびっくりしてしまったほどです・笑)
そのあたり、さすがに今回はちゃんと計算した仕込みのようです。

おでんにも「関西風」「関東風」「名古屋風」などご当地の味付け、おでん種、煮方があるようですが、今回は昆布出汁と塩・薄口醤油でじっくりゆらゆら煮ています。
この中でも特におすすめは「ごぼう天」。自家製です。
ごぼう天については、先日配信したメールマガジン「さかな家からのお知らせ 第12号」でもご紹介したとおり。
見た目は不恰好ながら、そこから実にいい味と香りを出してくれています。
お出汁を濁らせないためには沸騰させないことが何より重要なのだそうですが、澄んだ出汁と同じくらい香りも味も澄んでいるのは、このごぼう天の存在が大きいような気がします。
実はその翌日のメールでもこちらのおでんを紹介し、「あー試食したいっ!」とつい叫んで(笑)しまったのですが、それを読んださかな家店主がその日のまかないにおでんを出してくれました。
 大根とこんにゃく、にんじん・いわしと野菜のつみれ・きんちゃく(中身は内緒)、そしてごぼう天。
わがままを言って、そのときあった全部を盛り付けてもらいました。
あまり自画自賛をするのは良くないでしょうが、おいしくてあっという間に食べてしまいました。
その後お店にやってきた娘。
さかな家店主に「何か食べるか?」と言われたときの嬉しそうな顔ったら!
娘も既にこのおでんのお出汁の香りにひきつけられている一人(笑)
それはそれは幸せそうな顔をして、試食をさせてもらっていました。

ちなみに、おでん種はこれから少しずつ変えて行くそう。
入れ替えもあるようですから、今のおでん種が気になる方はお早めにいらしてくださいね。

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コメント

  1. 食いしん坊 より:

    そちら方面からただならぬ匂いをかぎつけ…
    何ですって!?
    匂いの元は「おでん」だったのですね!
    ほんわかほんわか,湯気が見えてきそうな麗しのおでん。
    試食,ありますか?

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