春慶塗の七寸丸盆
毎回帰省時に足を運ぶところというのがいくつかあります。
お土産を買うところ、外食するところ、体のメンテナンスをするところ、お店の何かを見つけるところ。
明確に「これ!」というものを探しにいくときもあるし、あてもなくうろうろしながら何か発見できるんじゃないかなと出かけることもあります。
この春慶塗のお盆はどちらかというと後者のほう。
毎回見るだけで満足しているお店の一角にあった「B級品コーナー」で見つけました。
プロの目で見て、塗りにムラがあったり何かが混ざりこんで滑らかな表面に仕上がらなかったりで正規品として売れないということなのだそうです。
が、以前買ったものも今回購入したこちらも「どこ?どこなの?」と一生懸命探さないと見つかりません。
(画像でも、きれいにカウンターの壁面が写りこむほど!)
このお盆は燗したお酒用のぐい飲みを並べるつもり。
お客様のところに持っていって、お好きなぐい飲みを選んでいただくためのものです。
「飛騨のものだから」とお店で使い始め、意識してはいないけど少しずつたまってきた春慶(正確には「飛騨春慶」と呼ぶのだそう)のものたち。
夏休みに伺った「蔦」さんでは、さりげなく様々なところに春慶を使われていました。
一番目を引いたのが、春慶のおひつ。
新品では出てこない深い味わいが感じられて、ずっと見ていたいようないい色でした。
きっとずっと現役でたくさんのお客さんに美味しいご飯を届けてきたんだろうというのが伝わってくるというか。
当店の春慶たちも、そうやって少しずつ大人になってくれればいいのですが。
そのためには奥に片づけておかないで、大切に積極的に使って行かなくちゃな。
今年はまだなかなか燗酒をご注文いただけるような気候にならないので、新米のこのお盆のデビューはまだまだ先になりそう。
わくわくしながら、その「時」を待とうと思います。
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