水郡線三昧の一日。(その1 奥久慈Shu*Kura)

ひとりごと

14日水曜日。
あたりが白白してきた時間帯も、店主は調理場にいました。
当日早朝納品の、お料理の盛り付けもいよいよ大詰めというところ。

この日、水郡線全線復興お祝いと東北DCで企画された「奥久慈Shu*Kura」ツアーがありました。
列車に積み込む料理を、僭越ながら当店で用意させていただきました。

当初は県内有名宿泊施設を利用した1泊2日のツアーがメインでしたが、東京に非常事態宣言が出された影響で日帰りツアーのみ催行されることになったそうです。

ご用意したお料理はこちら。

・自家製ちりめん山椒
・特製もろこし豆腐
・玉こんにゃく炒り煮
・鮎ちまき
・豚肉味噌漬け
・味噌かんぷら
・南郷酒かすチーズ

事前に関係者で試食会をし、お酒との相性や献立の内容・器の大きさなど細部にわたってチェックをし完成した特別料理です。
店主曰く
「列車の旅のお供に、見て楽しく食べておいしいおつまみを考えました。
矢祭が誇る地酒『南郷』の酒をより一層楽しんでいただけるよう、矢祭と周辺地域の食材やおいしいもの(豚肉の味噌漬けはお隣塙町の福美精肉店さんのものです)を使ってあれこれ盛り込んでみました。奥久慈Shu*Kuraの旅に華が添えられれば幸いです」。

今回は容器やラッピングにもこだわりました。急遽「献立表をつけたほうがいいんじゃないか?」という話になり、日付が変わった直後慌てて制作。当初予定とはちょっと違った形の包装にはなったのですが、当店らしからぬ(笑)モダンな印象の小箱になったかなあと思います。

 

このShu*Kura、いつもは「越乃Shu*Kura」として新潟県の海沿いのローカル線を走っていて、素晴らしい日本海の景色と新潟の日本酒が楽しめるというコンセプトで車両がデザインされており、美しい景色を見ながらお酒やお料理を楽しんだり、お酒にまつわる車内イベントに参加したりできる人気のリゾート列車です。
2015年に初めて水郡線を走り、中では矢祭が誇る地酒「南郷」が供されたそうです。
沿線の主な駅では地域の多くの人たちがShu*Kuraを歓迎し、お見送りをしました。
東館駅もそのうちの一つ。その時の様子を、当時のメルマガ&ブログに記していました。
こちら→【メルマガ】「さかな家からのお知らせ」( 2015年 5/31 第115号 3068号)
↓当時私が写した写真

列車がホームを離れてもなお、みんな手を振っていました。楽しかったなー

あの時はただただ地域住民としてきれいで珍しい車両が水郡線を走ってくれたというだけでワクワクして、うれしいなあ楽しいなあという思いだけでShu*Kuraを送り出しました。
そして、そのあとお客様として来てくださったJRの関係者の方や列車好きなお客さんとShu*Kuraの話題で盛り上がったものです。

 

時は流れ。

車窓の風景を楽しみながら、心地よく酔っていきます。

ひょんなきっかけで、思わぬチャンスが舞い込みました。
なんとShu*Kuraに乗ろう!という計画が立ち上がったのです。しかも、矢澤酒造店のお二人とかつてShu*Kuraのことを話したお客様と一緒に!
その時の様子はこちら→新潟に行ってきた。(2017年6月1日)

東館駅で見送ったShu*Kuraに、今度はお客さんとして旅することができました。
それがまた素敵なひと時で。
日本酒や車窓の風景を楽しんだのはもちろんのこと、車内の雰囲気やアテンダントさんのお酒の注ぎ方から立ち居振る舞いに至るまでに感激。
越乃Shu*Kuraのコンセプトとテーマを車両デザイン・料理の盛り付け・日本酒のふるまい方やイベントの内容に至る細部にわたってこだわって作り上げられているからこそ、人気の列車なんだなあと五感で感じられた旅でした。

その後列車を利用したイベントができないか、と模索すること数年。
1度は矢祭うまいもんの会として楽しむことができましたが、その後はなかなか実現せず。

そして、今回。まさかのShu*Kuraの再来です。
新潟に一緒に行ったメンバーを中心に集まって、Shu*Kura内でのおもてなしと昼食で立ち寄ることになった矢祭でのおもてなしについて考えることになりました。
今の新しい暮らし方に合わせたおもてなしを考えることと同時に、自分たちが新潟で感じたShu*Kuraでの感動を水郡線でも少しでも感じていただきたいなという思いで知恵を絞りました。
料理を盛り付ける容器やラッピング、盛付けなども、自分たちが経験したShu*Kuraでの感動をもとに、あのイメージを壊すことがないよう、本家に最大限のリスペクトを込めました。
と同時に水郡線沿線の良さ、矢祭が誇る地酒南郷のおいしさ、地物食材のおいしさを味わっていただきたい、という思いも強く。強すぎるくらい強く(笑)
・・・店主、最初は献立や盛り付けのアイデア出しに苦労したようです(笑)

また一方で、矢祭らしさを感じられるおもてなしをと知恵を絞った関係者。
皆で歓迎するといっても、直接的な触れ合いはこのご時世では難しい。
でも、何とか矢祭の良さと矢祭で暮らす人のぬくもりを感じてもらえたら…
そう考えて、出てきたアイデアは「お手紙作戦」でした。
町教育委員会が毎年行っている小学生対象の「ふるさと探検隊」にご協力いただき、お手紙を書いていただくことに。
ここから詳しくは、まちの駅やまつりの方も併せてご覧くださいね。

 

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