去る2/6(土)「第3回 南郷を楽しむ会」を開催いたしました。
毎年恒例の酒蔵見学に加え、毎年テーマを変えて挑む勉強会、そして、「自由研究」(懇親会)の時間。
今回は12名の方にご参加いただき、お楽しみいただけました。
…そういえば、この会が終わってからお会いしたお客様に「いろいろイベントやってるけど、『会員限定』みたいな、もう顔ぶれが決まっちゃってるような集まりなんでしょう?」と尋ねられびっくり。
どうやら、「いちげんさんお断り」のような集まりのイメージを持たれている方が多いようです。
(事実、他地域での「酒の会」の中にはご常連さんがほとんどすべての席を占め、ビジターさんは慣れるまでは落ち着かない、と言うような会もある槽なのですが)
当店の場合、おかげさまで今回は半分以上のお客様が今回初参加の方でしたよ。
またの機会、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
さて。まずは当日の流れを。
15:00 開会
店主挨拶
藤井社長(本日の校長先生)挨拶
酒造りに関する講義
15:45 藤井酒造店蔵見学
16:15 さかな家へ移動
16:30 第1部勉強会
料理と酒のコラボレーション~やまつりの恵み~
17:00 第2部「自由研究」~大いに語り大いに飲む~
店主あいさつの後、藤井社長のご挨拶をいただき、その後藤井社長が自ら用意してくださった資料を基に酒造りに関する簡単な流れや酒の種類についての講義がありました。
酵母が糖質をアルコールと炭酸ガスに分解するのを「酵母のおしっことおならだと思うとイメージしやすいかもしれません」なんて、社長お茶目すぎる…(笑)
その後、ワイン・ビール・日本酒の違いを製造方法とアルコール度数の違いで説明していただき、更に日本酒の種類についても。
このとき伺った本醸造酒の醸造アルコール添加量についての話は、実はほとんど聞いたことのない話だったので新鮮でした。
お話を伺ってから蔵に伺ったこともあり、あちこちをより興味深く見学することが出来ました。
バスで酒蔵に向かい、見学会へ。ここからは、写真をご覧ください。
(撮影した私自身、かなり興奮しながら見ていたせいかピンぼけ写真もあります。ごめんなさい)
昨年もこの体験をさせてもらったのに、やっぱり体がびっくりするんですね。
バナナのような香りがするのは、使っている酵母の特徴なのだそう。
また、すぐ隣のタンクは仕込み0日、つまり当日タンクに仕込んだ物。
ご飯を炊く前のような米と水の境がはっきりしている様子と、のぞかせていただいたタンクの違いを見ることが出来ました。
約25日でお酒は完成するそうですが、毎日朝と夕に櫂棒でタンク内をかき混ぜ、温度をはかり…赤ちゃんのお世話の様にかいがいしく世話をしてようやくお酒ができるんだなあとしみじみ感じました。
またここで、のぞかせていただいたタンクの醪を試飲。
細かな炭酸ガスが中に溶け込んでいて、液体自体はサラッとしているのになんとなくとろみを感じるような。
また、蔵見学前に伺った酒造りの講義のおかげで「ところでタンク内の火入れはどうやってやるの?」「このタンク一つで何本分の日本酒ができるの?」などと盛んに質問が飛び交ったのが今回の特徴。
熟成を止める火入れをする際には、大釜に湯を沸かし(と言っても煮えたぎった湯ではない)、その中に沈めた蛇管(左写真)にお酒を通し60度になるまで温めて酵母を急冷するのだとか。
長年地酒「南郷」を飲み続けてきた地元の方でも「酒造りの現場は初めて見た」と感動され、「ここまできめ細やかに世話(もはや生き物のお世話のように見えてくるのです)をしてあの酒ができるのかと思うと、本当にありがたい気持ちになるね」という言葉を聞いた時には、私も感激してしまいました。
また、今回スーツ姿でご挨拶してくださった藤井社長が、蔵に入るときに蔵人と同じ姿で登場した時の皆さんの驚きぶり。
今回の参加者はほとんどが町内の方で、もちろん社長のことを知っていらっしゃる方ばかりだったのですが、変な話ですが「本当に酒を作っているんですね」と言う驚きと、酒造りのことを話すときの表情の変化に感激されていました。
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