矢祭園芸シクラメン展示会

この前の火曜日(19日)、矢祭園芸さんのオープンハウスに出かけてきました。
矢祭園芸さんで育種・開発した品種のシクラメンの展示会。
本来は種苗メーカーさんなどプロの方々対象の展示会なのだそうですが、毎年声をかけていただき、お言葉に甘えて伺っている次第。
いわゆる「シクラメン」の概念を見事に覆されてしまうほど、様々な種類のシクラメンがあるんですよ。
それぞれの品種について、素人の私が説明しても野暮なだけですから、画像をぜひご覧ください。
(今回は写真がいっぱいです・笑)

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ハウスの奥には、「イルミネーション?」とわが目を疑う、LEDの光を放つ装置が。

通常真夏のお日様の光が6万ルクスくらいなのだそうなので、これはそれ以上の明るさがあるのだそう。
2種類の波長の光を当てることによって(赤い光と青い光)、植物の成長が促進されるのだそうです。
「これを湿度を保てる冷蔵庫で使ったら、白菜が結球したよ!」と教えてもらいました。
そのほか、温室の屋根の上部に緑色の藻のようなもの(この辺の人はノロと言います)がつきにくくするようなものを試していたり(”ノロ”がつくと、ハウス内に入る光が少なくなるので花たちの成長に影響が出るんだそうです)を試したり、いろいろな新しいものを取り入れているという話を聞きました。
そんな話を伺いながら改めてハウス内のシクラメンたちを見ると、ここが工場のようにも研究・実験室のようにも見えてきます。

どうやって品種改良ができるんだろう?という素人質問にも熱心に答えていただき、なんとも恐縮なひとときでもありました(汗)
元々シクラメンは5枚の花弁と5つのおしべがついているそうなのですが、交配を重ねることでおしべが花弁に変容させることに成功されました。
(バラのように咲いたり八重咲きのシクラメンができるのはその技術を応用したもの)
これの何がすごいというと、シクラメンは(と言わず多くの花は、なのかもしれませんが)受粉して種を育てる段階になると花弁を落とし、栄養を種に向かわせようとします。
植物としてごく当たり前なことではありますが、おしべがないということは種を付けない(ごくまれに想像妊娠!することもあるそう)ので花の持ちがいいのだそう。
また、栄養が種に行かないので、いつまでも株が元気で花をいくつも付けるのだそう。

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金澤さんがシクラメン栽培に挑戦したのは20歳のころ。
当時は買ってきた種を育てては販売していたそうですが、いろいろと難しいことや大変なことも多かったのだそう。
周りに教えて下さる方がいないので、独学でいろいろ試してみたことが今につながっているとおっしゃっていました。
話し始めると止まらない金澤さんですが、そのくらい熱い思いと試行錯誤を重ねられての今日なんだなということをしみじみ思いました。

とっても貴重なひとときを過ごせました。
そうそう。金澤さんはシクラメンだけでなく、様々な鉢花の育種・栽培もおこなっています。
そして、その延長上で面白い果物や食べられる植物も育てていらっしゃるのだそう。
もしかして、五日、さかな家の新メニューとして登場するかもしれませんよ。
乞うご期待。

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