【やまつり再発見】第4回南郷を楽しむ会を開きました~その1
【やまつり再発見】第4回南郷を楽しむ会を開きました~その2からの続きです。
酒蔵見学を終え、いよいよ第3部は「矢澤タイム」。
矢澤新社長から「これからの南郷」についてお話しいただきました。
…といっても、まず最初は「そもそも矢澤社長ってどんな方?」という参加者の皆さん共通の疑問から、南郷の出会いも含めた自己紹介を。
矢澤社長は東京生まれ東京育ち。もともと日本酒が好きで、あちこちのお酒を試していらしたとか。
実は利き酒師・酒匠の資格も持っていらっしゃいます。
南郷のお酒との出会いは、都内のとある小料理屋さんで。
その後縁が縁を呼ぶような形で、酒造りのために矢祭を訪れ、その後蔵を引き継ぐことにまでなったそう。
今年の新玉の酒は、矢澤社長がすべて携わって作られた最初のお酒だということで、その後の懇親会の乾杯酒として使わせていただきました。
実は打ち合わせの際に、「南郷はね、おいしいんですよ。普通酒(純米酒)でここまでの質のお酒を出している蔵はそうそうないですよ」と熱く語っていらした矢澤社長。
当店でも、最初は南郷以外のお酒がおいしいと日本酒にはまっていったお客様が、大海に出た鮭のように気づくと南郷に立ち戻っていくということがままあります。
「それは、やっぱり飲みなれた水の味を知らず知らずに選んじゃうんですかね?」というと、矢澤社長が「それは間違いなく南郷のうまさがそうさせているんです」とおっしゃっていらしたのが印象的でした。
「東京から来たとはいえ私も皆さんと同じように南郷の熱烈なファンの一人です。体制が変わっても、この南郷の味を変えようとは思っていません。
これからも、これまでの味を守り伝え、そしてさらにまた新たなチャレンジもしていきたいと考えています」とおっしゃる矢澤社長。
その時の参加されたお客様のうれしそうな顔、私は見逃しませんでした。
その後、店主が勉強会用に用意した4種類の料理に、南郷のお二人で選んだお酒を合わせて試していただきました。
在来種玉合わせの刺身こんにゃくには、うらら(純米吟醸)を。
銀だらの南郷酒粕味噌漬けには、南郷の純米酒を。
ねぎ豚のあったかいサラダには、新玉の酒(純米 しぼりたて生酒)を。
そして、新玉ねぎの茶わん蒸しには、ひやおろし(特別本醸造・生詰)を。
「普段こうして一度に飲み比べることもないけど、料理と合わせて酒を選ぶと全然違うねえ」
と皆さん、驚きの声をあげられました。
藤井顧問と矢澤社長は席を回り、お客様の反応を見て満足そう。
とあるお客様が
「わざと、指定されたのと違うお酒を飲んでみたら、香りが喧嘩して全然合わなかった。それを矢澤社長に伝えたら、実にわかりやすくその理由をちゃんと教えてくれた。
合う理由を応えてもらえるのは当然だと思ったけど、合わない理由もちゃんと教えてもらえるなんて、さすがだねえ」
と感心されていらっしゃいました。
「南郷さんのお酒は、どれもそんなに際立った特徴があるわけじゃない。ある意味で、同じゾーンの微妙な違いが、味わいの差になってるんだけど。
なのに、社長も顧問も、ちゃんと料理の特徴にベストなお酒を合わせてくる。これってすごいよね」
そんな話をしみじみしてくださったお客様もいらっしゃいました。
この勉強会の後、お客様に自己紹介を。
今回は町内参加者と町外(というか県外)参加者が半々。
にもかかわらず、矢澤社長と南郷の縁が不思議な偶然で結びついたように、今回参加した皆さんの中にも不思議なご縁が続き大盛り上がり。
そこからは、社長・顧問にも席についていただき、皆さんと濃密なひと時をお過ごしいただきました。
第1部・第2部の感想を顧問に熱く語る方あり、今日のお酒のことを質問する方あり、楽しい企画を提案する方あり。
そうそう、「ダムカード」で盛り上がった一団もいらっしゃいました(ああ、私のコレクター熱に火が付きそう…笑)。
もともと知り合いだった方も、初めて出会った方も、気づいたら一つになって大いに笑い、大いに語ってあっという間に過ぎていくひと時。
改めて「日本酒っていいな、南郷っていいな」と実感できました。
上の写真、これ、今回の勉強会・懇親会で空いたお酒の…一部です(実はこの写真の後、さらに数本空きました)。
ラベルの付いていないのは、この会のために特別に南郷さんにご用意いただいた仕込み水。和らぎ水としてお客様に飲んでいただいたものです。
本当に飲み・食べ・語り、まさに「南郷を楽しむ会」という名前の通りの時間を皆さんと共有できました。
改めて、ご参加いただいた皆さん、またお忙しい中にもかかわらず全面協力いただいた南郷さん…矢澤酒造店の社長・顧問、本当にありがとうございました。
来年もやれるといいな。やりたいな。
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