【やまつり再発見】第4回南郷を楽しむ会を開きました~その2「酒蔵見学」

「第4回南郷を楽しむ会を開きました~その1」からの続きです。

第2部・・・2時間目は「酒蔵見学」。
南郷さんの蔵はそんなに大きくはないので、例年同じコースをたどります。
でも、年々自分が注目するポイントが変わってくるし、一緒に蔵に入るメンバーによっても飛び交う質問が違うので、いつも新鮮な気持ちで見学し新たな発見をして帰ってきます。
今回は全員で蔵まで移動し、半々に分かれて蔵の中を見学しました。

(蔵の衛生を保つため、参加者の皆さんには帽子と白衣代わりの合羽を着用していただいております。
また、蔵に入る前には手洗いと靴底の消毒をし、蔵の中を移動する際には専用のサンダルをお借りしています)

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第1部の「藤井タイム(私が勝手に命名・笑)」でかつて使っていた道具の説明を受けていたこともあり、皆さん「ああ、あの道具はここで使うのか」などと口々におっしゃっていました。
木製の道具はだんだんに減ってはいますが、それでもまだ現役のものもあります。

「でもね、町内に数件あった桶屋さん、みんな亡くなっちゃったでしょ?息子さんがいらしても後を継いでいる人はいないし…
 そうするとね、使いたくても使えないんです。昔はね、タガに使う竹が真っ青な桶とかも使っていたんですがね」
当店からほど近くにも、かつては桶屋さんがあり、壁にたくさんの道具がかけてあったのを見たことがあります。
酒造りの伝統を守るためには、本当は町の職人さんの支えがあってこそだったのかとしみじみ思います。

「かつては、酒造りは男の仕事でした。
 失礼だけど、女性はかつては『不浄』といわれて酒を悪くするって考えがあったんです。
 でも、今は違います。うちでも女性がきめの細かい仕事をしてくれています。
 副杜氏も女性なんですよ。」

当店の「南郷を楽しむ会」が毎回午後の早い時間になるのは、実は「働いている蔵人さんたちの姿を見る」ため。
釜からまだ湯気が上がっていたり、タンクの部品を洗っている姿を見たり、もろみをかき混ぜている様子を見られたり、単なる「蔵見学」ではなく「酒造りの見学」をさせていただくためなんです。

蔵見学後は、お楽しみの「もろみ試飲体験」。
目の前でタンクからすくったもろみを、少量ずつ試飲。
「普通に飲むお酒より香りが強い気がしますが?」というと、矢澤社長より「香りは一緒です。でも香りの成分は揮発性なので、時間が経つといくらか飛ぶということはあると思います」とのお答え。
藤井顧問が蔵での実体験を交えて興味深いお話をしてくださると、矢澤社長が実に論理的に今タンクの中で起きていること、私たちが感じた(嗅覚・聴覚・味覚)ことの意味を説明してくださる、といった具合で、本当に実りある蔵見学となったのでした。

【やまつり再発見】第4回南郷を楽しむ会を開きました~その3に続く

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