酒粕の仕込み。

生たらの粕漬です。
おすすめメニューとおひるごはんのメインとしてお出ししています。
ふと気づくと、粕漬は初登場。
「やまつりの恵み」と銘打って、町内の食材や食習慣や伝統食などをヒントにした料理をお出ししているにもかかわらず…いや、それよりなにより、お店で地酒「南郷」をお出ししているにもかかわらず、酒粕のお料理というと「酒粕チーズ」とか変化球ばかり考えていて、粕漬けに挑戦していなかったとは!と店主唖然。
というわけで、酒粕の仕込みです。


おもむろに取り出したるは、地酒「南郷」矢澤酒造店さんの今年の酒粕。
店主の母から分けてもらってきました。
袋を開けるとふんわりいい香り。
しっとりひんやりした板粕です。
酒粕のにおい、というとひねたような独特な匂いがする、と思ったことはないですか?
酒粕にも鮮度があって、ずっと置いておくと熟成香というか発酵がさらに進んだにおいというか、とにかく独特な香りがします。
それはそれで料理に使うと美味しいのですが、出来立ての酒粕はむしろ酒蔵にお邪魔したときに香る良い香りがします。


少しずつちぎっていきます。
少量なら電子レンジにかけたり、ぬるま湯に浸したり、使いやすく柔らかくする方法がいろいろあるそうなのですね。
2kgの酒粕をどうやって緩めるのかと思ったら。

「酒粕は酒で緩める」

とのこと。
ミキサーで南郷と酒粕を攪拌しながら柔らかく緩めていくことになりました。
ちぎった酒粕と、南郷。
滑らかになるように量を調節しながら、ミキサーにかけていきました。
粕床を作るときに酒も加えるから、だったら先に合わせてしまえということのようです(笑)
酒粕の香りと、南郷の香り。
アルコールに弱い人は、調理場の香りだけで酔っぱらってしまったかもしれません。
…普段から鍛えておいてよかった(違)


なめらかなジェラートのような仕上がりになりました。
ここまでにしておけば、いつでも味噌や調味料と合わせて粕漬が作れます。
アルコールを飛ばせば、甘酒もかす汁も作れるかな。

今更ながら、新たなる「やまつりの恵み」に出会ったような気分。
いろいろに使いながら、お客様にお楽しみいただければと思います。

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