お客様…いえ、いつもお世話になっている珈琲香坊さんから、大量の梅をいただいたのはちょうど七夕の頃。
珈琲香坊さんも、お客様から頂いたのだそうですが「あまりに大量だから」と分けてくださったのです。
…その量なんと12㎏。
さてどうしたものかと思ったときに常連の別のお客様が一言。
「今年は梅の成り年。来年、もしかしたら出来が悪いかもしれないから、来年分も見越して梅干付けた方がいいよ」と。
実は昨年、たまたま出かけた先で南高梅がびっくりするくらい安く売っていたのを少し買い求め、初めての梅干し作りに挑戦したところだったのでした。
いきなり…12㎏…
ヘタを取った梅と塩(そして当然ながら塩も大量なのでした)を交互に樽に入れ、重しを。
昔ながらの梅干しを作りたいと思いつつ、少し塩分を抑えて作ったので、塩を回すために毎日大きな樽をゆすって梅を返す店主。
赤紫蘇は矢祭町の直売所「太郎の四季」へ。
そもそもどのくらいの量の赤紫蘇が必要かもわからず、レジのお母さんと相談して大量購入。
おかげできれいな赤い梅干しになりそうです。
三日間の土用干しの後、太陽の光を受けてまだ温かい梅干しをホウロウの容器へ。同じくまだ温かい赤梅酢にもう一度戻しました。
梅干しは柔らかく雑に扱うと皮が破れそう。一つ一つ慎重に容器に移しながら指先に伝わるほのあたたかさがなんとも良いものでした。
(量が多いため、ビニール手袋をして梅を扱ったのです。直接触ってはいないのですが…)
これからまたしばらく寝かせ、秋口頃に試食してみようと思っています。
ところで。
梅干を作るときに私が楽しみにしていたもう一つのもの、それは、「ゆかり作り」。
ほんのり赤紫色に染まるゆかりご飯が子供の時から好きなんです。
給食でもたまに出たゆかりご飯は、ご飯の食管の表面にだけゆかりがかかっており、それを先生が全体にいきわたるように混ぜたものを盛り付けていました。
自分のところに赤く染まったご飯の塊を見つけた時の幸せな気分と言ったら!!
大量の赤紫蘇を使うということは、大量に赤紫蘇の梅酢漬けができるというわけで、ということは大量のゆかりができるはず!
と楽しみにしていたのですが…
どうやら、「ゆかり」に対する思い入れがさかな家店主にはないようです。
というか、気になって聞いてみると、周りの人たちの中で「ゆかりご飯」が身近だという人が少ないのです。これにはびっくり。
「梅干漬けた後の赤紫蘇は食べないの?」と聞いたら「食べるの?」という返事。
…いやあ、豊かな土地の人たちは贅沢だなあ…(個人的な感想です)
今年は赤紫蘇も良く干せました。念願の「ゆかり」ができそうです。
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