東日本大震災より3回目の春がやってこようとしています。前に進んだこと、足踏みし続けていること、少しずつ薄れていること、様々ありながらそれでも春はやってきます。
震災直後から動き出した、「ふくしま手ぬぐい」。
手ぬぐいが好き、というだけの理由で「何かできないか」を形にしてしまい、おかげさまで多くのお客様の手元へ「初代」「一歩」が旅立ち、3か所へ寄付を続けさせていただいております。
これまでお買い上げいただいたみなさん、本当にありがとうございます。
さて、久しぶりの「ふくしま手ぬぐい」がまもなく誕生することになりました。
春らしく、でも、落ち着いた渋めの色味にしました。
…うまく色の説明ができず申し訳ありませんが、友人によると、薄めの浅蘇芳(あさすおう)という感じだそう。
(ただし染の段階でもう少し色味が変わることがあるかもしれません。ご了承ください)
桜の季節にぎりぎり間に合うか?という3月上旬発売予定です。
今回は季節ものということもあり、限定200枚とさせていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
「春の」ふくしま手ぬぐい 1枚 1,100円(税別・送料別)
価格のうち300円を以下の3か所に寄付させていただきます。
・日本赤十字社
・あしなが育英会
・福島県東日本大震災子ども支援基金給付金
※日本赤十字社につきましては、東日本大震災被災者への義援金として送付しますが、
今後受付終了となった際には、日本赤十字社の活動資金として寄付いたします。
**商品について**
☆ 大きさ 長さ90cm × 巾33cm
(染物の性質上、大きさは多少前後します)
☆ 素材 綿100%
(手ぬぐいに使用される「文」と言う素材を使用。
目が粗く、若干厚めで素朴な風合いです)
☆ 染め方 注染
(職人の手により丁寧に染められています)
※にじみ・色の濃淡が出ている場合がありますが、
これはこの染め方に出やすい特徴です。
◆ご注意を◆
手ぬぐいの原材料となる綿の高騰や職人さんの減少等により、染物屋さんでも価格が大幅に上がってしまいました。
そのため、これまでの価格を維持することができませんでした。
大変申し訳ございませんが、「春の」に関しては1枚1,100円とさせていただきます。
(尚、現在販売中の「初代」「一歩」については、これまで通り1,000円(税別)にて販売いたしますが、現在在庫分以降は同じく1,100円とさせていただきますのでご了承ください)
また、生地が若干変わり、これまでは巾34㎝でしたが、33㎝に変更となりますのでよろしくお願いいたします。
これは、私が一番大好きな矢祭町内の桜と中心を流れる久慈川がモチーフになっています。
私の好きな桜は、さかな家から一番近い東橋のたもとに大きく枝を広げるソメイヨシノ。
いつのころからそこで生きているのかは知らないし、何か由緒があるとか樹齢が何百年にもなる老木とか、そういう特別な桜ではありません。
どこにでもあるだろう桜の風景です。
初めて出会ったのはもちろん春。
当時まだ矢祭で暮らしていなかった私は東橋のたもとのこの桜の下を通って、橋を渡りさかな家店主の実家に行きました。
道路まで大きく枝を広げた桜の下をくぐって新たな世界に踏み込んでいくような、そんな気分になりました。
その後、娘が生まれ、成長し、私も年を重ねながら、春になるとこの桜が咲くのを心待ちにし、そしていろんな思いと一緒に桜の下をくぐりました。
もちろん、震災の後も。
世界が急変してしまったかのように思えた、2011年の春。
ガソリンがなくて車で出かけることも、散歩もしなくなっていたあの春。
わずかなガソリンで初めて外出をした日も、例年と変わらない素晴らしい姿で私たちを迎えてくれた時、なんとも言えずほっとしたことを覚えています。
私の「桜」のように、きっと皆さんにも皆さんだけの「特別な桜」があるんじゃないかと思います。
たとえば、通勤途中の道端の、とか。
たとえば、電車から見える誰かのおうちの庭先の、とか。
今はもうないけれど、思い出の中に必ずある、とか。
春になれば、今年もまた桜たちは美しい姿を見せてくれることでしょう。
実際に見ることができなくても、心の中では変わらず咲いてくれる桜もあるでしょう。
いろいろあっても、桜は変わらずにいてくれる。それが何よりうれしい。
そんなことを思いながら、この手ぬぐいをつくりました。
デザインは今回も、友人でありデザイナーでもある伊藤由希子さん。
つたない説明と何枚かの写真で、よくもまあここまで素敵に仕上げてくれたものだと感謝しています。
これまでの「初代」「一歩」と合わせ「春の」のご予約を只今より受け付けます。
下のバナーより注文フォームに必要事項をご記入の上、お申し込みください。
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