第二の人生…的な。

年末にさかな家店主がお店に泊まり込み仕込みを続けておせちを作ったのは、先日こちらでもご紹介したとおり。
多種大量の料理が出来上がるわけですが、それらは「おせち料理」のためだけに仕込んでいるわけではありません。
たとえばこんな感じ。

銀カレイの西京焼き 金柑と柚子淡雪添え

銀カレイの西京焼き 金柑と柚子淡雪添え

元日から新年会のご予約を毎年頂戴しているのですが、口取りとして黒豆・田作り・数の子などをお出しするのはもちろん、写真のように焼き魚に添えたりすることもよくあります。
今年の大ヒットはやはり「淡雪」。
真っ白いのでなんだろう?と思われたお客様が、ゆずの甘酸っぱい風味とシュワッとした口当たりにびっくりされて、つい召し上がってしまうという(笑)

ちらし寿司の桶盛り

ちらし寿司の桶盛り

またはこちら。伊達巻やタコの酢〆、梅花にんじんなど様々なものが入っています。
こちらは桶盛りで。
というのも、新年会でいらっしゃる方の多くは男性で、料理を召し上がったり召し上がらなかったり(連日のご宴会続きで「召し上がれない」方も)様々。
桶盛りのちらし寿司は、場合によってはパック詰めにしてお土産にすることもできるので、結構喜んでいただけたようです。
ごぼうの甘辛

ごぼうの甘辛

ごぼうは、たたきごぼうやお煮しめ、筑前煮などにつかわれました。
大量に使うので仕入れもいつも以上にたくさんになるのですが、こちらはおせちに使わなかったごぼうで作った「ごぼうの甘辛」。
当店では別名「ごぼうスナック」と呼んでいて、ついついつまみ食いの手が伸びる(苦笑)一品。
これは少しくだけた宴席の場合にお出ししています。
そのほか、薄味に炊いた煮物を甘辛く煮っころがしたり、形を変えて別の料理にアレンジしたり。
例年お正月は新年会から消防団の出初式後の懇親会まで続き、且つ市場はすぐには開かないということもあって、年末のおせちの際には仕入れの時から年始を見越しているのだそう。
そのため、敢えて多めに仕入れたり、多く作ったり、それだけでなく例えば野菜なら下ごしらえまでは全部しておいて、おせちの分と新年の分と取り分けてまったく別の料理に仕上げるなど、工夫をするのだそうです。

おせちのために用意された食材が、新たな年を迎えるとまた違う形で生まれ変わるというのが何とも不思議で、でもとても理に適っていると思いませんか?(笑)

ちなみに、当店の賄いでこの時期毎年作られるのは、カレー。
煮物などが余った時にカレーの具として使うと、お蕎麦屋さんのカレーのような、出汁のきいたなんとも和風な味わいになるのです。
それはそれで、まさに「おせちもいいけどカレーもね」と言った具合で、お正月の楽しみの一つです。

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