【やまつり再発見】第4回南郷を楽しむ会を開きました~その1「南郷のこれまで」

去る2月18日(土)、「第4回 南郷を楽しむ会」を開催いたしました。
当初は少数精鋭での開催予定だったのですが、直前での参加表明が続き多くのお客様に足をお運びいただきました。
町内のお客様はもちろん、東京・愛知・熊本からはるばるいらしたお客様もいらしゃいました。
ご参加いただいたお客様、どうもありがとうございました。

今回のテーマは「『南郷』のこれまでとこれから」と題し、3部構成で行いました。

第1部は「藤井タイム」。
南郷を長きにわたって守っていらした藤井前社長に、蔵に残る様々な酒造りの道具を紹介しながら、酒造りのお話をしていただきました。

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酒造りの道具は、現在はステンレスや樹脂製のものが多く使われていますが、一番最初は木や竹などが主流でした。
やがて、焼き物やガラス、銅などを使った道具が登場し、現在のステンレスや樹脂製へと変わってきたのだそうです。

「大昔、酒造りはあちこちで行われていたそうです。
 昔も今も、酒蔵にとって一番の大敵は雑菌が入ることです。
 かつての木の道具は扱いを間違うと、木目や見えない溝に雑菌が入ってしまいます。
 そうした道具を使うと、酒が変質し腐ってしまい、出せなくなってしまう。
 3年続けて腐った酒を造ってしまったら、蔵はあっという間に倒れてしまったのです。」
今に残る酒蔵は、酒の品質はもちろん衛生的にも十分注意して間違いのない酒造りをしたからこそ続いてきたのですね。
また、そうした雑菌との戦いから、より清潔さを保てるガラスや焼き物へと道具が改良されてきたのだと思うと、これまで全国で酒造りに携わってきた蔵人たちのあくなき探求心みたいなものを感じずにはいられません。

南郷さんで使われてきた道具はその勤めを終えてからずいぶん経つものが多かったこともあり、桶の隙間が空いていたりタガが緩んでいたりしていましたが、どれもとてもきれいで、当然カビなどで黒ずんだところはありませんでした。
色が黒い桶や漏斗には柿渋が塗られているのだそうです。
水をくむ手桶の持ち手は、わざと回転するように作られていました。
これは、水を樽に移す際手首を返す必要がないように、わざと回転するように作られているのだそう。
酒造りは、蔵で酒を醸す人だけでなく、道具を作る職人さんもいて初めて成り立つんだなということも実感しました。

【やまつり再発見】第四回南郷を楽しむ会を開きました~その2に つづく ~

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