ソウルフード。

台風一過ということもあってか、すがすがしい秋晴れの1日になりました。
今日は午前中にオードブルのご注文があり、(私たちにしては)早起きをして早い時間から仕込みを始めました。
「早起きは三文の徳」とはよく言ったもので、眠い目をこすりながらでも朝のさわやかな空気を吸っていると、なんだかいつも以上にやる気も出て動きも軽やか。
10時にはオードブルも仕上がり、前日の予定ではそこから休憩(笑)のはずでしたが、「こんな気持ちのいい日に寝るなんて(休憩=寝る?)もったいない!」とばかりにあれこれ始めてしまいました。

お店と丸安(さかな家店主両親の家)の窓をすべて開け放ち、トイレのマットなど普段洗えないものを一気に洗い、掃除もして・・・
そして、昼食用にと作ったのが、

「味ご飯」

でした。

「味ご飯」の中に入るのは、ごぼう・にんじん・ちくわ・干ししいたけ・シーチキン。
それらを出汁で煮て調味し、その煮汁でご飯を炊きます。
まあ、なんてことない普通の炊き込みご飯です。

でも、今日の私は何かに取り付かれたかのように「今日は味ご飯だ!」野菜を刻み、出汁と一緒に煮始め・・・
初めはどうしてかわからなかったけど、具を煮ながらその匂いをかぎながら気づきました。
この味ご飯、私の実家では稲刈りや稲こき(脱穀)の時に必ず食べていたから。
家族はもちろん、父の兄弟も手伝ってみんなでやるこれらの作業のとき、母が作った味ご飯を時には田んぼの脇で、時には自宅で食べていました。
今日の秋らしい空気を吸って、無意識にあのときのことが思い起こされて食べたくなってしまったのかもしれません。
そういえば、大学時代1人暮らしのとき、なんとなく元気が出ないときによく作ったのも「味ご飯」だったなあ。
そういえば、実家の母の兄弟が集まったとき必ず話題に出るのが「サバ缶を入れた味ご飯」。
さかな家店主の祖父の兄弟(大叔父・大叔母さんたち)が集まると、必ず話題に上がるのが「お煮しめ」。

みんな共通するのは、「ふるさとを離れて暮らしている」と言うことかな。

今日久々に炊いた味ご飯。ふと忘れていた昔のいろんなことを思い出しながら、味わうことができました。

皆さんが、「ふとしたときに無償に食べたくなる」食べ物はなんですか?

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