煙草の画像のこと。

先日、一枚の写真を投稿しました。
灰皿代わりに使われてしまった器と、吸い殻の写真です。
もとはインスタグラムだったけれど、twitterにもfacebookのさかな家ページにも連携されています。
ほぼ同時期にそれぞれに投稿されたはずです。
それから、しばらくしてスマホの通知音が止まらなくなりました。
お店のアカウントに関しては、お客様からの問い合わせやコメントが入ることもあるので、誰かが何かしらのリアクションをしてくれるとスマホに通知音が流れる設定にしていました。それが、スマホが壊れたかと思うほど。夜中もずっとです。


※写真は敢えてぼかしてあります。

Twitterでは2.6万人の人がリツイート、Facebookでも普段10数人の友人知人やお客様、それにいつもリアクションしてくださる方から「いいね!」があれば多いほうなのに、あれよあれよと100人以上から反応が来ました。

写真は、とある日のご宴会で起きた一場面でした。
当店のスタッフが慌てて調理場に戻ってきて、灰皿をもって出ていきました。
その後「お客様が灰皿代わりに使っていたのに気づいたので、急いで交換してきました。」と伝えてくれました。
いつもあるわけではないけれど、でも「またか」「やられた」と普通に思うくらいには起きている、当店の日常の一つ。
料理を召し上がられたお客様の元から下げた後、洗って片付けたらまた料理を盛りつけてお客様のもとへ出ていくはずだった器です。
だけど、灰皿として使われた器は、もう料理を盛りつけるためには使えません。
「洗えばいいんじゃない?」「自己満足なのでは?」というコメントもいただきました。
でも、たとえきれいに洗ったばかりの灰皿だとしても料理を盛りつけられないのと一緒で、たとえ見た目には何も変わらなくてもお客様にお出しするのは憚られます。
それは、私たちの気持ちです。
また、「器物破損で告発したら」「これは犯罪だ」などという言葉もいただきました。
私たちは、誰かを責めたりしたかったわけではありません。
それに「高い器だったのだろう」という声もありました。
器の価格は関係ありません。
自分たちの哀しい気持ちがどんどん別の方向に膨らんでいくのが分かり、かえってつらくなっていきました。

我が家は誰も煙草を吸わないし、むしろなるべく煙草の煙は避けたいなと思っている方です。
だけど、愛煙家の方がいらっしゃることもわかるし、大多数の喫煙者がマナーを守っていらっしゃることも知っています。
当店では、全席禁煙Dayを定めていますが、その日はもちろんそれ以外の日でも、ご一緒にいらっしゃった方が煙草が嫌いだと知っていれば自主的に外の喫煙所に行かれる方もいらっしゃいますし、他のお客様の中に小さなお子さんがいらっしゃれば気を使って吸わないという方もいらっしゃいます。
だから、喫煙者とか非喫煙者とか、もっと言えば嫌煙者だとか関係なく、「マナーとしてどうだろう」という投げかけのつもりで投稿したのでした。
煙草の煙だけでなく、香水の匂いとかスマホやゲーム機器からの大きな音など、本人はそうでもなくても周りが不快に思われることって意外とたくさんあります。
マナーってつまり、自分も周りも心地よく過ごすためのおもいやりだとおもうんです。

ところが、思いもかけない方向に話が膨らんでいきました。
喫煙者の方でも多くが「これはおかしい」と言ってくださったのに、「だから喫煙者は」と強い口調で非難する人が出てきました。
煙草を吸うか吸わないかの違いはあっても、人としてどうかというのはまた別の話なのに、十把一絡げでひどい言葉を投げかけるのは私たちの本意ではありません。
また、なぜか特定の国籍や人種批判に絡める人もいました。
ネットメディアからの接触もありました。「喫煙者のマナー」として取り上げたいというものでした。
良い喫煙のマナーを取り上げるならまだしも、こうしたショッキングな一場面を取り上げて何を語るのかと思いました。
自分も周りも心地よく過ごすための思いやりを大切にしたいのに、心無い言葉があっちこっちに飛び交うのを目の当たりにしました。
完全にお祭り騒ぎです。

たくさんのコメントもいただきました。
中には思いを組んでくださる方もいらっしゃいましたが、一方的に喫煙する方を否定するものや、こうした投稿をした私たちにお叱りの言葉もありました。
どうしていいかわからず、またお盆シーズンで大忙しだったこともありちゃんと対応ができずにいました。

「結局こうした非常識な客しか集まらない店に違いない」

当店のことをどう言われても甘んじて受け止める覚悟はありましたが、わざわざ足を運んできてくださるお客様のことを悪く言われたら心外です。
それに、料理やお酒やお店での出来事を紹介するすぐそばに、タバコの画像があるのもさかな家としてどうなんだという思いもありました。

コメントをくださった皆さん、さまざまな反応をしてくださった皆さんには申し訳ないと思いつつ、そういうわけで既に最初の画像は削除しています。
twitterに関しては、関連ツイートについてはそのまま残してあります。